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飲み屋の店主の気まぐれ日記

飲み屋の店主の気まぐれ日記

お母さん僕が生まれてごめんなさい

お母さん僕が生まれてごめんなさい

ごめんなさいね お母さん
ごめんなさいね お母さん
僕が生まれて ごめんなさい
僕を背負う母さんの 細いうなじに僕は言う
僕さえ生まれなかったら
母さんの白髪もなかったろうね
大きくなったこの僕を背負って歩く悲しさも
「かたわな子だね」とふりかえる
冷たい視線に泣くことも 僕さえ生まれなかったら

私の息子よ 許してね 私の息子よ 許してね
この母さんを 許しておくれ
お前が脳性マヒと 知ったとき
「ああごめんなさい」と 泣きました
いっぱい いっぱい 泣きました
いつまでたっても歩けない お前を背負って歩くとき
肩にくい込む重さより「歩きたかろうね」と 母ごころ
「重くはない?」と聞いている あなたの心が
せつなくて 私の息子よありがとう
ありがとう 私の息子よ
あなたの姿を見守って お母さんは生きていく
悲しいまでの頑張りと 人をいたわる微笑みの
その笑顔で生きている 脳性マヒのわが息子
そこに あなたがいるかぎり

ありがとう お母さん ありがとう お母さん
お母さんがいるかぎり 僕は生きていくのです
脳性マヒを生きていく 優しさこそが大切で 悲しさこそが美しい
そんな人の生き方を 教えてくれたお母さん
お母さん あなたがそこに いるかぎり    (土屋康文 15才 )


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